フライケース フライリール 洋式毛鉤

洋式毛鉤鱒釣り=フライフィッシングのことでござい鱒。
あれは、35年位前勤め先の建築現場で出会った電気技師からフライ術を教わり、気楽に出かけた釣りが…
夏の夕方その技師から現場を抜け出してチョッと川に行って見ようかと誘われ…山深い川に到着 《大学演習林内の某河川》、
釣り場に着いた師匠は講義のみで一向に釣りを始める様子がありません。
夏の夕方とはいえ7時半を回ると、山深い川辺ほとんど周囲を判別出来ない暗さです。
いつに成ったらと……?
その時、水の割れる音が…パチャン!
…馬蹄形の畳30帖くらいのプールです。
師匠は無言で竿先を音の方向に向け……ガラスの様に静かだった水面に波紋の広がりは見えますが…?
その波紋の端で再び!水面が割れました、見事な大きさの鱒がSの字にクネリ水面高く踊り上がり。。。ドーボン!
まさに其の時が合図かの様に静寂が破られ水面には、湧きあがる…跳ね上がる…乱舞の鱒だらけ凄いです!
驚きです!!
カゲロウのハッチが始またのです、それを待っていた鱒達のライズ、
幻想の世界そのものです薄く川霧が立ち込めた沈黙の川面に白いカゲロウの亜成虫がプール一面漂い始め、フラフラと飛び立つその瞬間……鱒が捕食します!
もう、御馳走を目の前にした鱒達には警戒心など微塵もありません貪欲に食らうだけです。
まさしく鱒達のディナータイムが始まったのです。
師匠はライズの波紋方向5m位にマッチングした白い毛鉤を優雅にそして静か~にソフト~にキャスト。。。毛鉤綺麗にターンし着水…トタンに水が大きく盛り上がりバシャ、ヒーット!
目の前に、今まで見た事もない巨大虹鱒が朱色のラインを見事に光らせ最後の抵抗とクネリ…
それからは入れ食い状態…しかし其のザワメキも10分後には何事もなかったように元の静寂な川面に戻りました。
その様子は瞼に焼きつき今思い出しても鳥肌が立つ程、感動と驚きのシーンです。
結局その場は一度もマイロットを振ることなく、ただ呆然とし師匠と鱒のやり取りを見るだけで…
帰途につきました。
現場事務所に持ち帰た鱒は現場員一同で小宴の肴と化し小料理屋で成仏。。。ご馳走様でした。
以来、師匠とは気が狂ったように鱒釣りに20数年飛び歩きましたが、最近は……
師匠も病に伏しフライロットを握り再び川辺に立つ事はないでしょう。
もう一度、師匠とあの夏日の様な薄暮時、あの川面に二人で訪れ、
心静かに、そして華麗なるループラインキャストで鱒達を騙し遊んでみたいと…叶わぬ事と知りながらそう思うのであり鱒。![]()
2007年10月13日土曜日
洋式毛鉤 鱒釣の思い出
投稿者 kirikiri.my
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